看護師によってよく遭遇する場面

看護師によってよく遭遇する場面

さっきの話に通じるものがあるが、看護師によってよく当たる場面というものもあった。
どういうことかというと、例えば急変によく当たる看護師がいたり、死の看取りによく当たるナースがいたり、患者さんの不穏に当り、よく殴られたりするナースがいたり・・・、こういうことである。

 

これらが周期的に変わっていったりすることもある。
最近よく急変に当たるな、とか、最近自分の勤務中によく患者さんが亡くなるな、などだ。
だからちょっと状態が危なそうな患者さんがいて、今日か明日にでも亡くなりそうだというときに、次の勤務の看護師に死によく直面する看護師がいたりすると、「ああ、この人が勤務だから今夜あたり危ないかも・・」などと話したりしていた。
不謹慎かもしれないが、往々にしてそれが当たったりするのだ。

 

私は看護師1年目の時に、これでもかというくらい急変の場面に遭遇した。
自分の受け持ち患者ではなかったが、勤務をしている時に他の看護師の受け持ち患者さんが急変すれば、もちろん人ごとではない。
看護師1年目で何をやっていいかよくわからないときに患者さんが急変したりして、とても大変な思いをしたのをよく覚えている。

 

最近は、ありがたいことに急変にも患者さんの死にもあまり当たらなくなってきた。
では、私は何の場面によく当たるかといえば、それは“便”である。

 

“便”とは、そう、まさにうんちのことである。
私が看護師として働いている病棟には、寝たきりの患者さんも多かった。
寝たきりの患者さんは、どうしても便通が乱れがちで、やはり活動していないのでどうしても便秘がちになってしまう人が多い。
それに腹圧もかけられなかったりするから、どうしても便通コントロールが必要になってしまう。
便秘が続いている人には、色々な種類の下剤を少しずつ使って、穏やかな便通が得られるよう私たちは援助するのだ。

 

申し送りで患者さんを前の勤務の人からもらう時、
「○○さんは、入院してから今日までまだ一度も便が出ていません。もう20日にもなりますね。下剤は○○をこれだけ使っています。」
などと申し送られる。

 

すると、私は大体嫌な予感がする。
きっと私の勤務中に出るだろうと。
果たしてかなりの割合で、予感的中、まったく今まで出ていなかった便が、下剤のお陰で止めどもなく出てきて、一晩中うんちと格闘していた、などということがよくあるのだ。

 

こういうことがよくあったので、ずうっと便が出ていない患者さんがいるときに、私が勤務に入ると、「あ、今日たび猫さんが勤務だから、今日出るかもね」などと言われるようになった。
こうして私は、ある先輩看護師から“うんこナース”という名誉(?)な名前までいただいた。
そのくらい私の時は、便秘だった患者さんの便がよく出たのだ。

 

うんこナースは私だけではなかった。
他に数人そのようなナースがいて、何を隠そう、私に“うんこナース”と名前をつけたその先輩看護師も、立派な“うんこナース”であった。
このようなうんこナースが一緒に夜勤を組んでしまった日には、あちこちの患者さんがうんちだらけ、なんていうこともあった。
普段穏やかな便通しかない患者さんでも、そんな日に限って、流れるような下痢をしたりするのである。

 

一晩中うんちと格闘し、白衣にまでうんちが飛んで体中うんちだらけになってしまったのではないかという状態で朝を迎える。
すると、憎らしいくらい患者さんのうんちがぴたっと止まったりして、次の勤務に来た誰もが私たちの苦労を信じてくれないような穏やかな朝の風景になったりする。
なんともやりきれない気持ちになったものだ。

 

でも、私たち看護師がうんちにまみれようと体が臭くなろうと、患者さんがすっきりすればそれが一番素晴らしいことなのだ。

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